エレクトロニクス
電子部品事業部 電子ワイヤ部 メディカルデバイス開発グループ
理工学部卒/2012年入社(技術系)
第3章
People
Y.T.
エレクトロニクス
電子部品事業部 電子ワイヤ部 メディカルデバイス開発グループ
理工学部卒/2012年入社(技術系)
※記事内容および社員の所属は取材当時のものです。
学生時代の経験で、社会人になってから役立ったと感じているのは、3年間続けた塾講師のアルバイト。大手の塾だったため、保護者への接し方などの研修もあり、ビジネスマナーなど社会人としての基本を学ぶことができました。社員の方もとても親身に接してくれて、分け隔てなく人材を尊重する姿勢の大切さを、学生ながらにして実感していました。
もちろん、アルバイトばかりではなく勉強も頑張りました。専攻したのは、物理情報工学。研究室では、プラスチック系光ファイバ関連のテーマに取り組みました。この研究室のOBが多く入社していること、学生時代に学んだ知識が活かせると考えたことが、フジクラに興味を抱いたきっかけです。OBの話から、フジクラには温厚なタイプの人が多く、働きやすい会社という印象を受けました。入社後、まさか現在のようなグローバルな仕事に携わるとは考えてもいませんでした。私には、フジクラに入社するまで海外旅行の経験すらありませんでしたから。
私がいるメディカルデバイス開発グループは、内視鏡用のカメラモジュールの開発・製造を担う部署。フジクラが得意とする精密な実装技術を活かして、光を感じて電気信号に変える半導体光センサ搭載したCMOSカメラや同軸ケーブルなどから構成されるモジュールを開発しています。これらのモジュールは医療機器に搭載されるために、精密かつ高度な品質が要求されます。製造工程などでも厳密な国際基準をクリアしなければならず、深くて多様な知見が求められます。
この部署に異動して1年目、担当していたモジュールの量産化のために、ベトナムの工場に出張しました。私にとって初の海外、しかも3ヵ月という長期出張。不安でいっぱいでしたが、エンジニア同士ということもあって現地スタッフとのコミュニケーションもどうにかこなせて、たくさんのことを学ぶことができました。中でも感銘を受けたのは、彼らが自分たちの国の文化や技術に誇りを抱いていること。国境を超えた業務を経験することで、自分の考え方や技術が「井の中の蛙」だったことに気づき、自身を客観的に見つめる大切さを実感しました。
現在、製造体制の再構築の一環として、私たちが担当するモジュールの製造拠点工場を統合するプロジェクトを進めています。私は、開発・製造技術エンジニアとしてこのプロジェクトに携わっていて、もうすぐ製造ラインを新設しようとするステップ。今後は、海外工場への出張も増えてきそうです。経験を積むとともに、エンジニアとしてのフィールドも広がってきました。製造のサポートに加えて、お客さまへの技術提案などの業務にも携わっています。最近では、欧米の顧客とテレビ会議などで直接話し合うことも。自分の中で考え方の枠組みがまた広がったような気がして、新鮮な気持ちです。
フジクラに入社した当時、今のように当たり前に海外とやりとりするとは想像していませんでした。この先、また新しい自分に出会えそうな予感もあります。5年後、10年後、自分がフジクラの中でエンジニアとしてどのように成長し、どんな仕事にチャレンジしていくのか、楽しみにしています。