Interview

従来の1.5倍の心数を持つ
光ファイバケーブルの開発に成功。
この経験を「次」の技術開発につなげる。

OA機器総合メーカーフジクラ

情報通信

Yusuke Tsujimoto

光ケーブル事業部 光ケーブル開発部 1グループ
有機デバイス工学(現・有機材料システム)研究科修了/2018年キャリア入社

OA機器総合メーカーで、プリンタに使用されるトナーカートリッジ部品の新規開発などに携わる。フジクラへ転職後は、用途や環境に応じてさまざまな種類が存在する光ファイバケーブルの開発を担当。

※記事内容および社員の所属は取材当時のものです。

世界の上位を走り続ける会社で自己成長を目指す

大学院を修了後、就職したOA機器総合メーカーでは、レーザービームプリンタに使用される部品の新規開発などを担当しました。「超」がつくほどホワイトな会社でしたが、仕事が終わっていないのに定時退社しなければならないこともしばしば。私にとっては、じっくり仕事に打ち込める環境ではありませんでした。そこで、より自己成長できる会社を求め、転職活動を始めました。フジクラは、非鉄金属業界の中で常に上位を走り続けています。光ファイバ・光ファイバケーブルを世界へ供給・展開しながら、現状に満足せず挑戦を続ける会社です。その風土の中で自己成長を果たしたいと思い、転職を決めました。

用途や環境で様変わりする光ファイバケーブルの開発

私は入社以来、光ケーブル事業部の光ケーブル開発部 1グループで、国内および海外向けに光ファイバケーブルの開発を行っています。光ファイバケーブルは、お客さまの用途や環境に応じてさまざまな種類があります。屋外に使われる場合には紫外線や風雨に強い外被材を、屋内用であれば難燃特性を有する外被材を選定する。お客様の指定したダクトサイズにどれだけ多くの光ファイバを集めたケーブルを通せるのか?ケーブルの外径は何ミリ以下でなければならないのか?……さまざまな要望を踏まえて、光ファイバケーブルの設計・試作・評価・布設を行います。入社2年目には国内向けに新製品の開発を始め、従来の2,000心ケーブルの外径を維持したまま、1.5倍の心数の3,000心ケーブルの開発に成功しました。当社独自の革新的な光ファイバケーブルSWR®(※1)/WTC®(※2)の技術を応用することで「より細く」を実現できました。その後、ニュースリリースが世の中に出た時は嬉しかったです。思わず上司と一緒に顔をほころばせました。

※1 SWRⓇ(Spider Web RibbonⓇ):複数の光ファイバ心線を長手方向に間隔を空けて接着したファイバリボン。柔軟性に富み、ケーブル内に高密度に実装が可能。
※2 WTCⓇ(Wrapping Tube CableⓇ):SWRを高密度実装した光ファイバケーブル。一般的な光ケーブルに比べ細く軽いため、狭い場所でも大容量通信が可能。施工時間を短縮するほか、輸送時の環境負荷低減にも貢献する。

自らが主体となり、SWR/WTCの「次の技術」を

世界中のケーブルメーカーがフジクラに追従してきていますから、安心していられません。フジクラの技術者一人ひとりが、革新的な技術を生み出すミッションを背負っていると、私は捉えています。「SWR・WTC技術を活かしながら、新たな構造や特性を誇り、コスト面でも引けを取らない。」そんな新製品の開発を、自分自身が主体となって進められる存在になりたいです。そのために、現在は他の社員が担当しているプロジェクトや、他の部門が進めているプロジェクトにも関心を持ち、たくさんの情報をインプットしています。また、アメリカのグループ会社(AFL)の社員と折衝する機会も多いので、市場や考え方の違いを理解し、落としどころを探るトレーニングも積んでいます。私が所属する部署は毎年国際学会に出席していて、運が良いことに私は3回、成果を発表することができました。これも大きな刺激になっています。若手でもどんどんチャンスをもらえる環境で、さらなる自己成長を実現していきたいと思います。

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