4

Global

グローバル市場での
プレゼンス

今、フジクラを取り巻く海外市場はどうなっているのか。
売上の約7割を占める海外市場の中で、
フジクラの強みはどう活かされているのかを
海外駐在員が解説します。

地域別売上高および割合

2022年度売上高8,064.53億円 日本29%(2,364.02億円)海外71%(5,700.51億円)アジア16%(1,273億円)アメリカ38%(3,068.56億円)その他17%(1,358.95億円)

01

the United States of America

AFL Telecommunications LLC.

Ataru Takahashi

2009年入社/融合科学研究科修了

Profile
BtoBの事業を展開し、かつ技術力の高さを魅力に感じ、フジクラに入社。また自身の通う大学の卒業生が多数活躍していたため、安心感があったことも入社のきっかけになった。2021年からアメリカで光ファイバ融着接続機の開発、製造サポート、顧客サポートを行っている。
Q1現地事業所の役割について
AFL Telecommunications LLCは、北米地域での情報通信・電力インフラビジネスを担う会社で、主に光ファイバケーブル、関連機器や部品の製造と販売、架空送電用部品及び通信ネットワーク工事を行っています。製造工場は、アメリカ、メキシコ、イギリス、ドイツ、オーストラリアにあります。北米のみならず世界中で事業を展開していて、フジクラの中でも売り上げの大きい、重要な子会社です。
Q2アメリカのマーケットの特徴とは

アメリカではさまざまな最新技術の研究開発が行われていますが、実はまだ光ファイバが布設されていないエリアが多くあります。そのため、光ファイバケーブルや、その布設工事に必要な光ファイバ融着接続機の需要が高まっています。また光ファイバは、通信用途以外にも多様な製品に使用されているため、通信事業会社以外にも、研究所や製品製造工場からのニーズもあります。さらに、アメリカには有名な巨大IT企業が複数あり、大規模データセンタの増設・新設など、光ファイバが必要な設備投資も活発に行われています。現在の高速インターネット通信の広がりを考慮すると、今後もますます光ファイバ及び関連製品の需要が高まっていくと考えられます。

Q3フジクラの強みを活かした今後の展望について
フジクラは光ファイバ及び関連製品のメーカーとして市場でも高い評価を受けています。しかし近年、安価な中国メーカー製品が進出してきて、価格競争が激しくなっています。その中でシェアを維持するためには、高品質な製品とサポートの提供が大切だと思います。ここ北米拠点には、これまで培ってきたノウハウとお客さまとの強い信頼関係があります。実際にお客さまとお会いしてみて、私たちの製品やサポートに信頼をいただけていていると実感しました。今後も質の高いお客さまサポートを継続し、市場でのフジクラブランドをより強固なものにしていくことが大事だと考えています。

02

the United Kingdom

Fujikura Europe Ltd.

Yuji Ohba

2008年入社/文学部卒

Profile
フジクラは、地元である千葉県佐倉市の企業ということもあって元々馴染みがあり、就職活動をきっかけに事業内容を調べたところ、海外市場で高いプレゼンスがあり、また将来、海外拠点の前線で活躍する機会があるかもしれないと期待し入社。2022年からFujikura Europe Ltd.に駐在。営業統括の他、予算立案、人事、総務、法務、マーケティング、欧州地区グループ会社との連携など業務は多岐にわたる。
Q1現地事業所の役割について
フジクラ・ヨーロッパ社は、フジクラの欧州地域を担当する販売会社として、光ファイバケーブル、光ファイバ同士をつなぐ融着接続機、光部品などの情報通信事業の製品をはじめ、電子部品、自動車関連製品、医療関連製品、高温超電導線材やミリ波モジュールなど、当社グループの製品を網羅的に取り扱っています。顧客に近い最前線の営業拠点として、顧客の潜在的なニーズを把握し、グループ内の関係各所と連携しながらビジネスをつくり上げることが求められます。国内最大手の通信キャリアの他、業界トップクラスの企業や最先端技術を有する企業と取引を行っている点、また政府主導の大型プロジェクトに取り組んでいる点も特徴と言えます。
Q2ヨーロッパのマーケットの特徴とは

欧州地域は当社にとってポテンシャルの高い市場と考えています。光ファイバを使った高速通信サービス網の普及率が日本に比べて低い国が多く、当社の製品が、各国の通信インフラ構築に貢献できる機会が多くあります。またヨーロッパは環境保護の意識が高いことから、e-モビリティ、環境負荷低減に寄与するレーザ加工産業、次世代のエネルギー源として期待される核融合発電など、さまざまな分野においてビジネス創出のチャンスがあります。

Q3フジクラの強みを活かした今後の展望について
ヨーロッパをひとくくりで考えてしまいがちですが、国によって法令も文化的背景も商習慣もさまざまです。さらに顧客によってもニーズは異なりますので、それぞれの特徴や要求に合わせた価値を提供していかなくてはいけません。当社は革新的な技術と製品差別化で顧客や社会のあらゆるニーズに応えることができると考えています。顧客から信頼されるパートナーになるためには、常に顧客の視点で考えることが必要です。先進技術と最適なQCD(QCD=Quality、Cost、Delivery)の実現を目指したオペレーションの両面から顧客のニーズに応え、欧州でのプレゼンスをさらに向上させたいと考えています。

03

Singapore

Fujikura Asia Ltd.

Seira Tokutake

2017年入社/国際教養学部卒

Profile
海外留学経験を活かし、日本が誇る製造業を海外に広めたいという思いのもと就職活動を開始。海外拠点を多く構え、かつ気さくな社員の雰囲気に魅力を感じ、フジクラに入社。現在は営業・マーケティング部門で、お客さまの注文をもとに工場への手配・指示、納期管理、営業ヒアリングなどを担当。
Q1現地事業所の役割について
Fujikura Asia Ltd.は、シンガポールのフジクラグループ営業拠点としてASEAN、オセアニア地域での営業活動を主力事業として行っています。取り扱う製品は光ケーブルや光ファイバ用融着接続機器をはじめとする情報通信関連製品と、FPCやコネクタなどの電子関連製品に分けられます。これらの製品を、工場や各事業部と連携しながら滞りなくお客さまに提供するのがFujikura Asia Ltd.の担う重要な役割の一つです。また、お客さまに一番近い営業組織として、お客さまのニーズや市場の動向について日々情報収集し、獲得した情報を関係者に展開することで、より良いソリューションの提供や事業方針の検討などにも役立てています。
Q2アジアのマーケットの特徴とは

私が担当しているFPCやコネクタなどの電子関連部品は、主にデジタルカメラやパソコン、ヘッドフォンなど、多くの方にとって馴染み深い電子製品に使われています。お客さまは主にこれらの製品を取り扱うメーカーであり、その多くがASEAN地域に工場を構えています。製造業というと中国をイメージするかもしれませんが、昨今は賃金の上昇などさまざまな理由から、ASEAN地域に工場を設立する企業が増えています。つまり、ASEAN地域は今後、ものづくりの中心となっていくと予想され、フジクラにとってもビジネス拡大のポテンシャルがあると考えています。

Q3フジクラの強みを活かした今後の展望について
担当するFPCやコネクタをはじめとする電子関連部品は、その多くがお客さまの要望に合わせカスタマイズして提供しています。お客さまの要望を聞き、技術部門などと協力しながらソリューション提案を行うといったように、ニーズ一つひとつに丁寧に応えられるのが、当社の強みと考えます。また昨今は、こうした技術サポート力の高さからか、医療分野や産業分野といった、これまであまり関わりのなかった分野からもお声がけいただく機会も多くなってきました。当社の提案力を活かし、より幅広い分野でお客さまとパートナーになれるよう取り組んでいきたいと考えています。

04

China

第一電子工業(上海)有限公司

Daisuke Fukuchi

2015年入社/工学部卒

Profile
モバイル製品用コネクタ電子部品の設計開発の経験を活かしたいと思い、フジクラにキャリア入社。2016年から中国に駐在し、コネクタ電子部品の新規開発品に関して、量産工程までの改善の他、顧客の要望への対応、中国国内での拡販などを行っている。
Q1現地事業所の役割について
第一電子工業(上海)有限公司では、モバイル製品向けの基板同士を接続するFPCコネクタ、機器と機器をつなぐインターフェイスコネクタを中心に生産しています。特にFPCコネクタは、第一電子工業(上海)有限公司創立時の2004年から現在(2023年時点)まで19年間生産していて、社内で部品から最終組立まで一貫生産を行っています。その他、産業機器向け信号用小型防水コネクタと基地局向け同軸コネクタを生産しています。
Q2中国のマーケットの特徴とは

2020年から2022年まで新型コロナウイルス蔓延に伴う巣ごもり需要もあり、モバイル製品向けのFPCコネクタの需要は拡大していましたが、2023年は、コロナ禍の収束と共に、モバイル製品向け電子部品の需要は減少傾向にあります。しかしながら、モバイル製品には、多機能化及びバッテリー性能の向上による新製品の買い替え需要がありますので、今後の需要は回復していくと考えています。モバイル製品は機能が盛んに進化しているため、小型高密度コネクタの需要が今後も高まると見ています。当社はニーズに合った製品を供給する事で市場への貢献を果たしていきます。

Q3フジクラの強みを活かした今後の展望とは
当社の強みである小型高密度コネクタ及び小型防水コネクタの製造技術を活かし、ロボットなどの産業機器市場への新規製品の開発を進めています。中国でも日本同様、人手不足が問題となっていて、ロボットによる作業の効率化が進められています。ロボット作業の多様化により、信号用小型防水コネクタの需要は増加すると考えています。また、中国国内のサプライヤと協力し、中国国内で試作及び量産まで素早く対応することにより、競合他社との差別化を図っています。今後は市場に適合した小型高密度コネクタや丸形コネクタを開発し、モバイル製品・産業機器への拡販に注力していきます。

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