森 祐起の肖像写真

Vision

執行役員 コーポレートスタッフ部門長
兼 人事・総務部長

森 祐起

フジクラグループでは、多様な社員の誰もが、自分らしく活躍できる風土づくりに取り組んでいます。
その取り組みやダイバーシティ・障がい者採用への考え方について、
執行役員 コーポレートスタッフ部門長 兼 人事・総務部長の森が語ります。

Chapter01

ダイバーシティの取り組みを全社的に展開

インタビュアー はじめにダイバーシティ全体の取り組みについて聞かせてください。
森 フジクラグループは、2016年に「ダイバーシティ推進宣言」を制定しています。その意義は、多様な人財が協働することで創造的なアイデアが生まれやすい文化をつくり「新陳代謝力」を高めること、ライフイベントとキャリアを両立しやすい環境を整え、優秀な人材の採用・定着強化を図り「収益力」の強化につなげることにあります。
宣言の制定以来、女性の活躍、障がい者雇用、外国人社員の登用など幅広い取り組みを推進してきました。管理職における女性比率の向上などまだ改善すべき課題もありますが、着実に成果に結びついていて、社員の意識も変わりつつあるように思います。
インタビュアー 障がい者雇用についてどのように考えていますか?
森 これは私の個人的な考えでもありますが、本来、企業は社会の縮図であるべきだと思うんです。最近、社会の価値観はますます多様化しています。このような社会のニーズに応える製品・サービスを提供していくためには、それを創り出すフジクラグループの人財も多様化しなければなりません。社会と同じようにいろいろな考え方、感性を持った人財が活躍できる風土をつくっていかないとフジクラグループの成長もありません。このような考え方は、障がい者に対しても同じです。障がい者の雇用・活躍は、フジクラグループが健全な成長を果たしていくために欠かすことのできない取り組みだと考えています。

Chapter02

採用の拡大に加え、活躍の場も幅広い職域へ

インタビュアー 障がい者雇用比率も着実に高まっています。
森 フジクラグループでの雇用率は、2016年末に2.0%だったものが現在は2.6%以上に増加しています。フジクラグループでも年々採用を拡大していて、管理部門における企画や管理、エンジニア、CADオペレーターなど、より専門的な職域へと活躍の場も広がっています。また、2015年に特例子会社「フジクラキューブ」を設立し、地域の障がい者雇用促進にも積極的に取り組んでいます。
インタビュアー 特別に意識している取り組みはありますか?
森 雇用の拡大ばかりでなく、定着して長く働いてもらえることを重視しています。ミスマッチがないように、入社時には障がいの度合いや希望の職場などについてじっくり話し合っています。このような情報を共有するために、配属先の上司や同僚に対しても事前に研修を行っています。
また、障がい者社員のための専門の相談窓口を設けている他、人事担当者が、主に障がい者社員に対して年1回程度、個別面談を実施しています。
インタビュアー 制度や設備面での取り組みは?
森 休憩室や駐車場など、設備や制度も充実していると思います。独自の制度としては、年6日休める「特別通院休暇」があります。これは、障がい者社員からの声を活かして新設した制度です。
インタビュアー その他、フジクラグループならではの特徴はありますか?
森 少し話題がずれるかもしれませんが、フジクラグループが支援している施設に社会福祉法人「藤倉学園」があります。これは1919年に創設された、知的障がい者や児童のための施設。フジクラグループでは、長きにわたり、学園の方々と社員の交流を続けています。こうした継続的な取り組みも、フジクラグループらしいダイバーシティを進めていく上での下地になっているように感じています。
インタビュー模様の写真1

Chapter03

ぜひ私たちと一緒に、新しいチャレンジを

インタビュアー 課題に感じていることはありますか?
森 もちろん、多様な社員が一緒に働いているわけですから、いろいろ課題も生まれ、障がい者社員からも相談が寄せられます。早急に解決すべき問題については、本人と上司、さらには社外の有識者なども交えて話し合い、意識をすりあわせるようにしています。このようにお互いの考えや想いを率直にぶつけ合うことは、フジクラグループのダイバーシティそのものを前進させていく力にもなると思っています。
インタビュアー 今後のダイバーシティの取り組みについてお聞かせください。
森 社員の誰もがやりがいを持って働ける環境を整えていくためには、ワークライフバランスも大切です。社員が「ワーク」ばかりでなく「ライフ」も充実させていくことは、長い目で見れば企業価値の向上にもつながるはずです。社員と会社がお互いに育み合う、そんな関係をダイバーシティの推進によって創り出していけたらと思っています。
インタビュアー 未来の社員に向けて、最後にメッセージを。
森 フジクラグループは、比較的人間関係もオープンで風通しのよい会社だと思います。障がいの有無や性差などに関係なく、誰もが自分らしく仕事に向き合える風土があります。こうした環境で、働きがいのある仕事に取り組みたいと思っている方は、ぜひ私たちの仲間に加わってほしい。その想いに応えていくために、これからもダイバーシティの推進にさらに力を入れていきます。
インタビュー模様の写真2

雇用状況について

フジクラグループで働く障がい者

69

(2022年3月末時点)

フジクラグループ社員全体の2.67%を占める社員が、
障がい者雇用で採用され、活躍しています。
(※)全国の民間企業の実雇用率:2.25%
(厚生労働省令和4年 
障がい者雇用状況の集計結果より)

採用事例

Case 01

担当業務
社内SE
障がい種別
身体障がい(体幹)
ともに働く
社員の声
自ら先頭を切って担当する業務を遂行していく姿勢があり、同じ部署のメンバーとして非常に心強いです。これからもフジクラグループを発展させるために協力して業務に邁進していきます。

Case 02

担当業務
人事・総務業務
障がい種別
精神障がい
ともに働く
社員の声
不明点や質問があれば、自ら積極的に周囲に確認してどんどん業務範囲を拡大しています。これからも一緒に働く社員が快適な会社生活を送れる支援を共におこなっていきましょう。

Case 03

担当業務
営業アシスタント
障がい種別
身体障がい(下肢)
ともに働く
社員の声
仕事は丁寧で、国際物流にも強く、性格も明るく前向きです。共に働ける頼もしさと楽しみがあります。これからもダイバーシティを尊重し、ともに働ける環境つくりを大切にしていきます。

Case 04

担当業務
CAD業務
障がい種別
身体障がい(体幹)
ともに働く
社員の声
部品のCAD設計に従事し趣味の車に関わることにより、積極的に、かつ意欲を持って仕事に取り組んでいます。またリモートワークを上手く使い分ける事で、障がいによる体調面のハンデは感じさせません。

フジクラグループの障がい者採用・支援
に関するトピック

Topic 01 障がい者雇用のための
企業「フジクラキューブ」を設立

障がい者雇用の特例子会社(株)フジクラグループ 会社ロゴ (株)フジクラグループ 社員の集合写真

フジクラグループは障がい者を積極的に雇用することで、誰もが活躍できる企業を目指そうと2015年、株式会社フジクラキューブを佐倉事業所内に設立し ました。フジクラキューブは特例子会社の認定を受けていて、現在は、構内の緑化・環境保全、構内社宅・独身寮の清掃整備、名刺印刷、事務代行サービス、観葉植物レンタルサービス、工場作業服の洗濯、農園事業/農作物の栽培・販売・園芸、加工・製造の受託業務などの分野で、フジクラグループ各社向けにサービスを展開しています。

Topic 02 社会福祉法人
「藤倉学園」への支援

障がい者福祉支援施設「藤倉学園」の支援の外観写真
創設1919年、施設2か所※、園生(利用者)約130名

※伊豆大島・多摩(八王子市)

藤倉学園は、フジクラグループの創業者の実弟である中内春吉が知的障がい者および児童のために創設した施設で、現在は「大島藤倉学園(伊豆大島)」、「多摩藤倉学園(多摩八王子)」で指導・支援を行っています。フジクラグループは、創設以来、会社としてだけでなく社員個々人が任意の寄付を行ってきた他、大島藤倉学園が経営する「フジカフェ」で製造・販売しているお菓子をフジクラ及びグループ会社社員に販売するなど支援を続けています。

では、障がい者の方が
働きやすい環境であるために
具体的にどのような環境・制度整備が
行われているか、ご紹介します。

取り組み紹介