―――なぜ今、フジクラはイノベーションを起こそうとしているのでしょうか?
- 森
- まずは、フジクラにとってなぜイノベーションが重要なのか、その話からはじめましょうか。
- 平船
- そうなると、森さんが策定にも関わった「フジクラグループ2030年ビジョン」から話をはじめないとね。
- 森
- そうですね。現在、社会はかつてないスピードで変化していますよね。そこにしっかりと関わっていくためには、私たちなりに未来を見据えて、より具体的で明確なビジョンを打ち出していかなければならない。そうして生まれたのが2030年ビジョンなのです。
- 平船
- フジクラのビジネスは基本的にB to Bというスタイルです。私たちはこれまでも社会課題の解決に関わってきましたが、それは顧客が抱える課題の解決を通じて社会に関わるという流れが主でした。けれども、これほど社会の変化が速く複雑になってくると、私たち自身も社会と真っ正面から向き合わなければなりませんし、ニーズが変化・多様化することで自社の価値観やリソースだけでは対応が難しくなってきます。
- 森
- したがってこれまでとはまた違うイノベーション、つまりオープンイノベーションがどうしても必要になってくるのです。